熱線反射フィルムはもったいない!(日射遮蔽について)
この夏(平成23年)、節電対策として「熱線反射フィルム」が大人気のようです。
「熱線反射フィルム」を窓ガラスに貼ると、フィルムの機能によって、太陽光(赤外線)を大幅にカットしてくれます(つまり、室内側に入る赤外線の量を大幅に減らしてくれます)
【家の中を暑くしない】ために非常に優れたアイテムだと思います。
しかし、しかしですよ、
日本では「暑い夏」が過ぎ去ると、今度は「寒い冬」がやってきます。
寒い冬の時、「夏のため」に貼った熱線反射フィルムは今度は邪魔者になるのではないでしょうか?
つまり、「寒い冬」、窓ガラスからサンサンと降り注ぐありがたい太陽熱をカットしてしまって良いのでしょうか?(もったいないでしょう、冬は)
例えば、1年中真夏の気候である東南アジアでは「1年中熱線を反射する⇔1年中快適」になりますが、四季のある日本では、はたして、熱線反射フィルムを窓ガラスに貼るのは良い方法なのでしょうか?
「そんなことは言われなくてもわかっていますよ。だから、今年の夏は【緑のカーテン】にしました。ゴーヤを植えましたよ!」
その通りですね。ゴーヤの苗や種は大人気で、もはや、手に入らないようです(時期も遅いですしね)。
実際、「地熱住宅」にお住まいのお施主様は【緑のカーテン】を設置する方が多いようです。
(参考情報)
○日射遮蔽は「緑のカーテン」で!
栃木県で【外断熱の地熱住宅】を建てている「木の城工房」さんの自宅(地熱住宅)では、窓前面によしずを設置しています。*朝日新聞全国版に取り上げられました。下記をクリックしてご覧ください(↓)
「緑のカーテン」や「よしず」であれば、夏だけ日射を遮蔽して、冬は窓から燦燦と降り注ぐ太陽熱を取り込むことができます。
「それもよく理解できるのですが、毎年、緑のカーテンやよしずを設置するのは、若いときなら大丈夫ですが、歳をとってくると、いつまで続けることができるのか・・・」
それも良くわかります。実際、私の両親も同じことを言っていますので。
しかも、寒い冬になると、今度は窓ガラスから室内の熱がどんどん逃げてしまいます。
四季がある日本では、一般の住宅において、窓について下記の課題があります。
1)夏: 室内を暑くしないため、窓から日射が入るのを防ぎたい!
2)夏: 毎年「緑のカーテン」や「ヨシズ・スダレ」を設置するのは、ちょっと大変です。
3)冬: 室内を暖かくするため、窓から日射をどんどん取り込みたい!
4)冬: 窓ガラスから室内の暖かさが逃げてしまう!これをできるだけ防ぎたい!!!
この4つを同時に解決する方法があります。それが【断熱雨戸】です(↓)
上記の写真で右側に映っているのが【断熱雨戸】です。雨戸の中に断熱材が入っています。
これならば、下記の使い分けが可能です。
1)夏: 日射を防ぐため、断熱雨戸を閉める(家の中は暗くなりますが)
2)冬: 昼間は断熱雨戸を開けて、太陽光をしっかりと室内に取り込む。夜、外が寒くなってきたら、断熱雨戸を閉めて、室内の熱が逃げるのをできるだけ防ぐ!
どうです。この【断熱雨戸】で全ての問題が解決ではないでしょうか!!!
参考までに、下記の動画をご覧ください。二重サッシと断熱雨戸に関するものです。
えっ、寒冷地では雨戸を設置しない?
寒冷地で雨戸を設置すると、朝 凍って開かなくなる?(確かに、長野県などの台風が来ない寒冷地では雨戸をあまり見かけませんね・・・)
えっ、雨戸や戸袋がデザイン的にマッチしない?(確かに、プロバンス風住宅の外観では・・・)
えっ、すでにシャッターが設置してあって、その外側に断熱雨戸を設置することができない?
(確かに、新築時であれば問題ないですが、既存住宅でのリフォームとなると・・・)
そうですね。わかりました。それでは、次の秘密兵器を披露しましょう。
それは【断熱戸】です!
「断熱戸なんて聞いたこともありませんけど・・・」
確かに、普通の工務店さんでも知らない会社がほとんどですね。【断熱戸】とは、これです(↓)
(画像をクリックすると拡大表示されます)
色を変えると、ちょっと違ったイメージになります。
上記の【断熱戸】は、長野県松本市で地熱住宅を建てている「フォーエース」さんが作成したものです。
どうです。これなら、ご満足いただけますでしょうか。
窓の外側で「日射遮蔽・断熱」するのがベストなのですが、様々な要因によって、外側に断熱雨戸が付かない場合、もしくは【断熱改修工事(省エネリフォーム)】などにおいて、【断熱戸】は効果抜群ですよ!
*断熱戸に関するさらに詳しい情報は下記をクリックしてご覧ください(↓)