24時間換気システムのダクト内のメンテナンスについて
【ご質問】
1)御社の換気システムは第3種で自然吸気ですが床下システムには機械を使うという理解で正しいでしょうか?
【回答】
・はい。その通りです。換気システムの【排気】でファンを使用し、床下システムの空気の流れのために、ファンを使用しております。換気システムと床下システムの概念図については、下記のシステム概念図をご覧ください。(画像をクリックすると拡大表示されます)
なお、概念図の中に「大量換気」と書かれている部分があります。これは「24時間換気用ファン」とは別のファンが設置してあります。夏場/夜間に「ある条件」になるとこのファンが稼働しはじめます。
「ある条件」とは、下記のことです。
○北側(もしくは東側)外壁に設置してある「温度センサー(外気温を測定)」が24度以下を感知した場合(下記がその外気温センサーです)
つまり、夏場/夜間、外気温度が室温よりも低くなった場合、「大量換気」用ファンが稼働して排気量が増えます。排気量が増えると、同時に、外から新鮮空気(冷気)が室内側に入ってきます。窓をわざわざ開けなくても、夏場、夜間の冷気を取り込むことができます。
なお、初期の設定は「外気温度が24度以下」に設定してありますが、設定温度を変更して、例えば、「27度以下」等に変更することも可能です。
【ご質問】
2)床下から、また屋根裏から空気が移動するパイプ管の入り口/出口はかなり虫や埃がたまることが予想されますが、そのお掃除、メンテナンスなどはどのようにするのですか?
【回答】
・24時間換気システムの給気の取り入れ口にフィルターがつきます。夏用と冬用の給気口は上記の概念図にも書かれていますが、別々につきます。(夏用:2階 北側より/冬用:1階 南側より)
・それぞれのフィルターは目的が違うので、形状/素材が違います。
○夏用フィルター:砂埃・蚊などの小虫を室内側に入れないため。
○冬用フィルター:砂埃・花粉などを室内側に入れないため。
そのため、冬用フィルターの方が厚い製品になります。冬用フィルターについては、下記の画像をご覧ください。
(基礎/南側に設置してある「冬用給気口」 ↓) *画像をクリックすると拡大表示されます。
給気口にある白い物が冬用フィルターです。下記の形状です(↓) *画像をクリックすると拡大表示されます。
・床下から2階天井付近の空気の流れ(床下システムによって)では、管内に虫が入り込むことはありません(家の中に侵入した蚊等は侵入する可能性はありますが)。
ただし、ハウスダストなどの浮遊ホコリは入り込みます。なお、ハウスダストなどのほとんどは「24時間換気システム」の排気の流れで、まずは家の外へ放出される方が多いので、床下システム配管内へのホコリの付着等は気にされなくても大丈夫です。
なお、床下システムの配管の構造上、管内の清掃等はできません。
【ご質問】
3)吸気は自然でも地熱システムが機械ならば第1種換気と経費面では差がないのでしょうか?
【回答】
・寒冷地などでは第1種換気と第3種換気を組み合わせたシステムにしています。概念図は下記をご参照ください。(画像をクリックすると拡大表示されます)
・通常時は「第1種 24時間換気システム」のみが稼働しています。
・夏場のみ、外気温度が24度以下になると(温度センサーが検知すると)大量換気用ファンが稼働します。これは第3種換気部分です。つまり、大量換気用ファンが稼働すると、全熱交換器を経由しない給気経路で「夜間の冷気」が室内側に入ります(図では、その別経路を明示してありません)
・なお、第1種換気にする場合、通常の第3種換気システムに追加して【全熱交換器】が設置されます。この熱交換器の費用分が追加になります(三菱電機製業務用ロスナイ 形名:LGH-35RS5)。定価で30万円程度のものです(↓)
以上です。
なお、【24時間換気システム】に関連する記事として、下記もあわせてお読みください。
(参考情報)
○【24時間換気システム】について
○24時間換気システムによって臭いが家全体にまわりませんか?
○24時間換気システムを大きな道路沿いで付けると、排気ガスが家に入ってき ませんか?
○地中熱利用システムが動く音が気になります・・・。