千葉県柏市I邸 測定結果

iteisokutei002.jpg千葉県柏市に建つ地熱住宅(I邸)では、建物内外及び地中(地下1メートル・地下5メートル・地下20メートル)で温度測定をおこなっています。

★建物(築2年):約40坪 換気システム(1種換気)/暖房器具 蓄熱式暖房機(4kw)1台を1階リビングに設置★
床下システムは10時以降に稼働するため、室内側の暖気を床下へ放出する前の測定結果です。
・測定結果: 2009年12月19日~2010年3月30日の期間、建物(外気)北側が氷点下を記録した際の測定結果。
・測定時刻: 日射が建物にあたる前(午前7時ごろまで)
*地熱住宅の場合、日射を積極的に取得する工夫をおこなっています。そのため、太陽が昇った後、室内に日射が入りはじめると「室温」がどんどん上昇します。それは「地中熱利用効果+日射熱」であるため、日射熱の影響を排除するため、午前7時以前の測定データを表示します。

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【見ていただきたい点】
○外気温度と床下温度の差について
・千葉県柏市は千葉県内でも比較的寒い地域です。全国的には温暖な千葉県のイメージがありますが、やはり、冬は寒いのです。

「基礎コン温」(基礎コンクリートの耐圧盤表面温度)と「地下1M温」(地中1メートル下の温度)について
・熱は高い方から低い方へ移動します。「基礎コン温」と「地下1M温」をそれぞれ見ていただきますと、夜間(太陽が昇る前)、地中から基礎コンクリート方向へ熱が移動しているのがおわかりいただけます。これが【地中熱利用】です。

「基礎コン温」(床下/基礎の底面に温度センサーを設置してあります)と「床下温度」(床下空間の土台付近に温度センサーを設置してあります)について
・床下の温度は基礎コンクリートの温度とほぼ同一です。1階リビングの室温は「床下温度」に支えられて、床下温度とほぼ同じ、もしくは若干高くなります。高くなる分は蓄熱式暖房機の影響です。つまり、床下温度を下げないと家の中が暖かくなります。床下温度を下げないために、夜間、地中熱を利用するのです。

「地下1M温」(地中1メートル下の温度)と「地下5M温」(地中5メートル下の温度)の温度について
・地下5メートルよりも地下1メートルの地中温度の方が高いのがわかります。これは、地中熱利用システム(エコシステム)によって、夏の熱を積極的に「建物下部/地中」に残すことができた結果です。
・なお、「地下1M温」は、わずかですが、年々上昇していきます。詳しい内容については下記をクリックしてご覧ください(↓)
地中熱利用の効果がでるのは?
・地熱住宅は入居直後の冬よりも、次の年、そしてさらに次の年、年々効果があがってきます。


以上です。地中熱利用について御不明な点がありましたら、いつでもご連絡ください。