桜木様からご質問をいただきました!(ありがとうございます)
【ご質問】
1.地下の空気は、室内に直接入る構造でしょうか?
それとも壁だけを熱交換するものでしょうか?
イメージ的には、家は密閉されていて、壁空間と居住空間に別れ、壁空間が地熱で一定環境となり、これにより居住側の壁の温度変化を最小にすることで、省エネ環境が出来あがるように思えました。ただ、湿度対策にエアコン除湿すると言うことは、壁空間と居住空間が繋がっていることになっているわけで、室内空気の清浄化の点での対策が必要だろうと思いました。
(回答)
・床下空間(地下の空気)は、1階/室内側とつながっています。空気が双方向に流れる構造です。
・冬:床下から1階室内側と壁内へ空気が流れます。
・夏:1階室内側から床下へ空気が流れます。
・この空気の流れを確保するため、1階床部分に通気用の仕組みがあります。下記をクリックしてご参照ください。
・なお、ご指摘の通り、床下空間の空気が室内側に入ってきますので、床下は室内と同様と考えます。そのため、お引渡し前に、床下を清掃(掃除機)いたします。また、化学物質等による防蟻処理はすべて禁止しております。
空気の流れといっても、1階床面全体での通気ですので、木屑などの固形物を床下から室内に持ち込めるほどの風量はございません。
ただし、浮遊塵などは空気の流れと一緒に移動するのですが、各部屋に設置してある「排気口(24時間換気システム)」の方から排出される量が多いため、床下に浮遊塵が蓄積するようなことはほとんどありません。
【ご質問】
2.小宅は、外断熱エアサイクルですが、この家において後付での地熱利用方法は、可能でしょうか?この工法は、壁空間は最終的に外気と繋がっています。夏場は、床下・天井(屋根からの空気抜き煙突)の窓を開放して、外壁温度を低下させ居住空間に熱を伝えない、冬場は床下および天井の空気出入り口を閉鎖できますので、ほぼ独立した断熱層となる壁空間を作ることは出来ています。
(回答)
・理論的には、システムの後付けは可能です。(上下の通気を、壁内とは別に設置する管でおこないますので、その工事はちょっと大変になるかもしれませんが)
・建築をご担当された工務店さんに、当社のシステムと理論をご説明すれば良いアイデアが出るかもしれません。
3.本日より、床下のべた基礎上部の温度・湿度の連続測定を開始します。18℃前後の温度で年間をとおして安定していることを期待しています。
(回答)
・楽しみですね。ぜひ、測定結果を教えてください。
さて、小生は岡山市在住で2003年に自宅を新築しました。採用した工法はべた基礎、外断熱エアサイクルです。50年ほど前に沼を埋め立てた土地に立っていた昔の家は、1970年築の湿っぽくて夏暑く冬寒い典型的な文化住宅風一軒家でした。
新築に当たり、断熱が良くカラッとしたシックハウスが出ない家を目指しました。工務店さんも丁寧に仕事をしてくれましたので、工事を楽しく見守ることが出来ました。ほぼ目標の家ができあがり、予定通り光熱費の低い家となりました。
(太陽光発電を夢見ましたが、そこまでの予算は出せず諦めました)
わが家の年間光熱費は、電気と石油込みでおよそ15万円弱で、まずまずと思っています。
(建坪50坪強、5人家族、20歳前後の子供3人、太陽光温水器、IHヒーター、エアコン、石油ストーブ利用)
御社からのアドバイスがあれば、よろしくお願いします。
以上
(コメント)
・エアサイクル工法は、現在 他社でも施工されている外断熱工法の原点です。すべての外断熱工法がエアサイクル工法から派生したと言っても過言ではありません。
初めて、エアサイクル工法を開発された方は大変だったと思います。私は尊敬しております。
・また、エアサイクル工法を採用されている工務店さんは技術的に優れた会社が多く、私も多くのことを教えていただきました。
・おそらく、2003年に竣工された当時よりも、最近の方が快適になってきているのではないですか?エアサイクル工法においても、地中熱の効果を受けているはずですので、おそらく、その効果が徐々にあがっていると思います。
*下記の情報をご参照ください。
ご質問をいただきましてありがとうございます。