岸様からご感想をいただきました!(ありがとうございます)

玉川様
早速、資料ご送付ありがとうございました。

宇佐美様の情熱こもる物語は、筆致のよさもあいまって、一気に読ませていただき、感動いたしました。
気違いのような宇佐美様(失礼!)と玉川様の赤い糸により、地熱住宅が誕生したいきさつが、すこし分かりました。
単なる思いつきレベルのものでなく、しっかりした科学的データに基づき、開発されたものであること、かなり知ることができました。
それだから、全国的に賛同者が出ていると思います。
お蔭様で地熱住宅に今までにない、強い関心を持ちました。
熱に浮かれることなく、勉強させて頂きます。


とはいえ、辛口を申し上げれば、失礼ですが、実績として高々20年に満たないものですから、肝心の断熱材などの経時変化は、木材と違ってなんら長期実績がありませんので、超寿命と断言できるデーターがあるのかなぁと、思っています。

一番心配なのは、長い歴史の全く無い、新材料の耐久性であります。
いわゆる石油化学製品には、何か落とし穴がないでしょうか?
ちょっと、例えはずれますが、フロンのような・・・・
あるいは、石油製品ではないが、アスベストのような・・・
いずれも、素晴らしい性能の材料と、もてはやされたものでしたが、恐ろしい刃が有りました。

また、「硝子繊維協会ホームページ」にある建築・建材関係者の方への「だまされていませんか?」から始まる、各種事例について、いかがなものだろうか?

ところで、わたくしの家は、昭和51年建築の改正基準法以前のもので、耐震性に問題があるようです。
しかしながら、部材的にはヒノキと土壁であり、耐久的にはまだまだ大丈夫と思っております。しかし、建て替えを考えるのは、耐震性と、その後の技術開発により得られた性能を実現するには、リフォームするより安いコストであると判断しているからです。 
耐久消費財となってしまっていなくとも、そもそも「温度バリアーフリー住宅」なんて概念がずっと無かったので、そのレベルに至るには、今の住宅をリフォームするのは、コスト的に対応できないとおもいます。
在来線の延長線に、新幹線は成り立たないのです。秋田や山形新幹線と云うのは、あくまでもまがい物です。


ところで、地熱住宅と地球民家とはどのように関連してるのでしょうか?


いただきましたご質問にお答えいたします。下記をご参照ください。


1)断熱材・新材料の経時変化や劣化について
・ご指摘の通りです。使用している「外張り断熱材」や「外壁材」は土壁のように長期間の使用実績がないため、ご不安になる点もあると思います。

・実際、現在使用している断熱材(スタイロフォーム)を私達が使い始めたのが1990年からですから、たかだか、18年ほどです。この断熱材自体もせいぜい20年程度でしか実績がないと思います。

実は、私は住宅業界に入る前に「長瀬産業」という商社に勤務していました。
そこで扱っていた商品:素材が「ポリスチレン・ポリカーボネート」などの高機能プラスチックだったのです。(エンプラと呼んでいました)
大手企業向けに素材を提供する際、プラスチックの経年劣化としては

 「紫外線による劣化:屋外で紫外線に暴露することによる変性」
 「製品としての劣化:長期間過重がかかり続けることによる変形」

が注意するべき点でした。
 
上記の2点につきましては、紫外線の照射(暴露)を防ぐための最大限の工夫を実施しております。また、構造材(柱など)に断熱材をとめる方法においても、単に断熱用ビスだけではなく「胴縁(木製)」を使用しているのも、長期的な変形に対応するための工夫です。
 
・ただし、あくまでも、実績としては20年程度ですので、素材としての理論的な話ですから、75~100年という長期間においては、断熱材の張り替えなどの工事が発生する可能性はあります。


2)地熱住宅と地球民家の関係について
・私は「木曾東濃檜」が大好きです。
・そして、私と同じ思いの工務店が集まったのが「あすみ住宅研究会」です。
・その仲間達と一緒になって、木曾東濃檜の構造を最大限に美しく表現したのが地球民家です。
・また、この地球民家においても「地中熱利用」をおこなうように努力しているのがエコホームズであり、他の工務店でもあります。
地中熱利用をおこなうため、「土壁」「真壁工法」などの一部はそのまま取り入れることができませんが、地球民家という家造りの思想と地熱利用の仕組みをうまく調和できるように努力しております。


以上です。
なんだか、だらだらとご返信を書いてしまいました。すみません。