海外移住では「日本ではない事」を認識する必要があります。
最近では「年金の範囲内で豊かに暮らせる地:東南アジア」への移住も増えています。私が4年間ほど暮らしていたマレーシアは他の国に比べると治安も良く、日本から移住(もしくはロングステイ)する方も多く、日本食レストランも多数ありました。
日本企業の工場もたくさんありましたので、企業/駐在員家族も多かったので「日本人学校」もありました。
しかし、「比較的治安が良い土地」であっても、そこには日本では考えられない事件も発生しました。
(最近では、日本でも凶悪な事件が多々発生していますから、日本が決して安全な国というわけではなくなってしまいましたが・・・)
私自身も「厳重にロックした車」(車のロック+車載警報システム+ハンドルロックなど)をたった5分ほどで盗まれる経験をしたのですが(しかも白昼堂々と・・・)、噂ではいろいろな事件もありました。
*あくまでも噂であって、私が経験したものではありません。
・ロット10(伊勢丹)前からタクシーに乗って帰宅しようとした親子(母・娘)が行方不明になった。
・日本人家族が帰宅したところ、家の中に複数人の強盗がいた。強盗の一人が母に運転させて市内のATMを複数まわり現金を引き出した。
・交差点で停車したところ(赤信号)、いきなり助手席の窓ガラスが割られ、強盗が乗り込んできた。車から追い出された後、強盗が乗って逃げた。
などなど、いろいろな話がありました。
最も注意しなければいけないのが「運転時」です。強盗目的でぶつけてくる車がいます。日本にいる時の感覚では、車をぶつけられるとすぐに外に出て行って、自分の車をチェックするか、もしくは相手と話し合いをおこないます。
これが危険な行為になります。
例えば、下記の事例をご覧ください。(下記の内容は、【「在マレーシア大使館]領事部よりのお知らせ】です。)
*注:プロトンとは車の名前です。マレーシア重工業公社および三菱商事との合弁会社「プロトン」の発売する車で、国民車として、マレーシアでは多くの人が乗っている車です。
1.事件の状況
10月17日 午後11時頃、職場から車を運転して帰宅する途中に、バングサのビクトリア・ステーション付近で、渋滞していない幅の広い道を60km/h程度で走行していた際、後方から小型のプロトンに追突された。車を降りて損傷具合を確認した後、追突したドライバーに抗議したが、相手は下を向いたまま顔を見せなかった。このプロトンのナンバー等を控えるためにメモ用紙を取りに自分の車に向かおうと振り返ったところ、自分の車は何者かに運転されて走り出し、そのまま去っていった。再度プロトン側に振り返ると、既にドライバーは乗車しており、制止しようとした被害者をよけて猛スピードで走り去った。この間数分の出来事だった。
2.防犯対策
車を追突された場合は上記のような事件に巻き込まれる恐れもありますので、以下のような対応に心掛け、同様の被害に遭わないように注意して下さい。
(1)直ぐに車から降りず、まずバックミラー等で相手の車のナンバー、車種、運転手等を確認する。ナンバー、車種等の警察に被害届をする際に必要となる事項を記録しておく。
(2)追突した車両がプロトン等の古い車両或いは乗車人員が大人の男のみである場合は、自動車盗難であることを疑う必要がある(子供、女性が乗車していれば事故の可能性が高いと考えられる)。
(3)不審な状況を感じたら、降車することなく最寄りの警察に直行して届出をする、或いは、ガソリンスタンド等人目につき易い場所に移動して様子をうかがう。
(4)ドア・ロックをして降車したとしても、犯人は暴行や恐喝により無理矢理車のキーを奪うこともあり得ることに注意する。
(5)発進する自分の車又は犯人の車を制止させようと車にしがみついたところ、引きずられて大けがをしたケースもあるので、無理な行動はとらず、身の安全に十分注意する。
日本ではここまで強引なケースは少ないと思います。(今後、多数発生する可能性もありますが)
海外で長期間暮らす場合、慎重な対応が求められています。