開口部(窓)の考え方について
【質問】
開口部の考え方は重要だと思っています。そのため、窓を数種類から必要に応じて選べるといいと考えます。南西側は LOW-E樹脂ペアサッシ+射熱対策を考えています。当然間取りも従来の南側LDKではなく、高気密高断熱で冬の心配が少ないのですが夏の対策として開口部を考えた間取りを考えています。
【回答】
計画換気の効率は気密が高いほどよくなりますが、私どもも開口部の計画は非常に重要なポイントだと考えています。
私達は「自然のエネルギーを受けとめて暮らす住宅」をつくっています。
本州は春・秋は非常に過ごしやすい気候です。自然の風が通り抜けられるような間取りと開口部の配置は非常に重要となります。
また、夏・冬は暑く・寒いのですが、夏の夜間は温度が下がり、冬の日中は太陽からの日射エネルギーで暖かい。
外界と「遮断したい」時と外界からエネルギーを「貰いたい」時がある、非常に複雑な気候の特徴を持っています。
この「貰う」と「遮断する」を上手に使い分けるために「開口部」は素晴らしいアイテムです。
私たちは「雨戸(断熱雨戸)」と「二重サッシ」の3重構造の開口部でその季節その時の状態にあった組み合わせにして使うことをお勧めしています。
(二重サッシと断熱雨戸)
(二重サッシの拡大写真/画像をクリックすると拡大表示されます。)
開口部を上手に使い、まったく冷暖房機具なしで暮らす方や年間冷暖房費30,000円以下のお客様もいらっしゃいます。
それから、夏の西側垂直面(水平面)は非常に日射量が大きく開口部は室内環境にとって有害となりがちです。
これに対して夏の南側垂直面は太陽高度が高いために日射はあまり大きくありません。
また、太陽高度の低い冬には大量の日射が得られるため南側の開口部は非常に有効です。
以上から西側の開口部には日射遮蔽、そして南側の開口はできるだけ大きくとって冬の日中に日射をたくさん取り入れることをお勧めしています。
★「二重サッシ」を実際にご覧になった方は、本州では非常に少ないと思います。そこで、「二重サッシ」の説明用に動画を掲載しました。
下記の画像をクリックすると「動画」で二重サッシをご覧になれます。