【住宅がかかえる問題点】(パート1)

以前、建替を希望されるご夫妻から相談を受けました。
暮らしている住宅への不満でした。

このご夫婦は(千葉市緑区あすみが丘)に住んでいます。当初は、ご家族も多かったので、6つも部屋がある大きな家に今はお二人で住んでいます。
家を建てる時は「大きな家が良い。部屋数もたくさん欲しい。」と思ったのですが、二人だけになると、全て不満につながってきました。

どんな不満かと言うと:

1)冬場、家に帰ってから暖房してもなかなか暖まらない。吹き抜けが良くないみたいだ。部屋がたくさんあっても、結局、一部屋(8畳)だけ暖房して、そこでほとんど暮らしている。

2)家が大きいので、心理的に、外部からの侵入(泥棒)が不安。そこで、セコムを導入した。

3)奥様にとって、一人で家中を掃除するのが大変になってきた。そこで、使用しない部屋には鍵をかけて生活している。

4)ご主人が寝たきりになってしまった場合、部屋の中に閉じ込めてしまうことにならないだろうか?各部屋はプライバシーを考えて、全てドアで仕切ってあるため。

結局、このご夫婦は現在の住まいを売却して、近所に小さな家を建てることになりました。

平均寿命を考えると、【定年退職】といっても、その後、30年間以上は暮らしていく家です。こんな不満を抱えたまま30年以上も暮らしていくのか、いっそ住み替えるか、といったご相談が増えてきたのも当然です。

最近では海外移住もブームになっています。何も建替えないで、もっと安価な土地に「小さく快適な家」を建てることも可能です。

この「定年後の住まいに関する不満」は、現在の住宅の問題点と連動しているのです。

小さくても豊かな家 平屋