【構造材をインテリアの一部にする】
以前から、お施主様から同じようなご質問をいただいています。本質的な鋭いご質問なのでご紹介します。
A様「玉川さんは、土台・柱を東濃檜4寸角材で建てていますよね。タマチャンはそれが自慢なんですよね。」
タマ「そうです。その通り。東濃檜が自慢です。」
A様「それなら、なんで東濃檜4寸角の柱が壁の中に隠れてしまうのですか?自慢しているなら、全部見えるようにした方がいいでしょ。違いますか?」
タマ「・・・・・・・・・・・、おっしゃる通りです。」
産地直送とはいえ、やはり他の木材に比較すると【東濃檜】はコストアップします。その自慢の一品を「壁の中におさまるのが当たり前」という造り手の論理で考えていましたから、私達は。
現場曰く、
「柱を全て見せるようにすると、現場でキズがつかないように養生が大変ですから」
「きれいな梁としてみていただくには、カンナがけなどの余分な費用が発生しますから」
全て「造り手側の論理」ですね。簡単に言えば、「現場でキズがつかないようにするには手間がかかって大変です。他の住宅でも特に柱を見せていませんよね。和室だけで良いのではないですか。」
自慢の一品と言っておきながら、面倒だから、それを隠そう隠そうとしている意図が見え見えです。
お客様から、冒頭のような鋭いご質問をいただかなければ、お施主様のご要望が本質的に理解できなかったでしょうね、きっと。
「せっかく高価な東濃檜材を土台・柱に使用するのだから、それを見せたいのです!」
そうです。これが当然のご要望です。
やはり、私達は「造り手側の論理・都合」が優先してしまって、お施主様の心がわかっていないのかもしれません。
ようやく、お施主様の声をもとに、社内も変わりつつあります。
「構造材をインテリアの一部として効果的に利用する事例」が報告されています。
写真は「構造材/梁を利用した例」ですが、柱を見せる真壁という仕上げも増えてきました。東濃檜の柱です。
現在建築中の【地球民家】は「東濃檜5寸柱と東濃檜梁をど〜んと見てください!」という内装仕上げになっています。